ゲーム作りの思い出
ニュースサイト「iNSIDE:Nintendo」で
こんな記事がありました。
【GDC08】桜井政博氏が『スマブラX』のキャラクターづくりを語る
(桜井政博氏は「スマブラX」のディレクターです)
その中で桜井氏は(以下、引用)
ゲームデザイナーにとって一番重要なのは、最初に頭の中でゲームを作り上げて、しっかり遊んでみて、イメージを固めることだと指摘しました。「ゲーム開発ではよく、『作ってみなければ分からない』と言われますが」と桜井氏は前置きし「これは、よほど開発期間に余裕がある時に限るべきです」と続けます。時には臨機応変なゲーム開発や、最後の「ちゃぶ台返し」があるとしつつも、「最短距離をまっすぐ走ることが、チームも幸せで、ゲームもよくなる」とコメントしました。
記事を読み、私の脳裏に…昔のある出来事が…
私は、とある携帯電話用ゲーム作成の仕事に
デバッガ(ゲームの動作テストをする役)
&仕様書チェック係として
(アルバイトで)参加していました。
仕事の流れとしては
- 東京のとある会社からゲーム作成の仕事を発注
- ゲーム内容および仕様は発注元で作成
- 我々はただプログラムを書くのみ…
という、地方によくある開発パターンでした。
作っていたゲームは2つありまして
1つは「連打ゲーム」
もう1つは「障害物避けゲーム」。
まずは「連打ゲーム」の仕様書が手元に届きました。
早速、それを見てみると…
…
…
…
…はっ?
明らかにゲームバランスがおかしい…!
ゲームシステムは、大まかに言いますと
- 携帯のキーを押すと、ゲージ増加
- キーは数字を順番に押す(例えば1→3→7→9→1…)
- ゲージが満タンになればクリア
- キーを押し間違えると、ゲージが減少
- キーを何も押さないでいるとゲージが減少
- ゲージが満タンに近づくほど3.~5.の度合いが強くなる
- たまにボーナス数字が出現し、該当する数字キーを押すと、ゲージが大幅に増加
といった感じ。
で、仕様書には、ゲージの溜まり方&減り方の数式が
書かれていたのですが、どう見ても
電動マッサージ器で携帯キーを叩かないと
クリアできないような仕様
つまりは、とんでもない連打をしないと
クリアできないようなゲームバランス…!
数式の時点でバランス崩壊してるの
わかるだろ!
これを書いた人の脳内世界はどうなってるの!?
ええ、即、先方にメールを出しましたよ。
記憶を頼りに、メールの内容を書きますと…
- 1秒間にキーを10回(もっとひどかったかも…)押すのは人間には無理です!
- ペナルティになるキーを押さない時間間隔が短すぎ!
- ボーナス数字を押してゲージを増加しても、指の移動の間にゲージがそれ以上に減る!(1→3→1→3と交互に押してて、突然6を押すと、どうしても指の移動にタイムラグが生じる)
- キーを押し間違えると、ものすごいゲージの減少!1→3→7→9→1…なんてミスらず高速に押すなんて無理!
- 親指は大きいので、1を押す時に4を押すことなんて十分ありえる…連打なんていう力が入る動作なら、なおさら!
みたいなことを、もう少し丁寧な文章で
送付させていただきました。
あ、あと私のバランス改変案も一緒に。
で
「仕様書どおりにお願いします」
( ゚д゚)
いや、本当にこんな顔になりましてね…
こりゃ、もう作って提示するしかないな、と。
プログラマの方も苦笑いしつつ
コーディング開始…完成!
当然ながら、開発陣は誰もクリアできず。
「これで先方も納得するだろー」
…いや、待て。
もしかしたら…我々の知らないうちに、東京の人は
筋力の精度および強度が
異常なまでに発達しているのでは?
今、我々が彼らと戦えば…確実に負ける…ッ!
などという妄想が私の脳内でくり広がる中…
返事が来ました。
「すいません、作り直してください」
東京の人も、同じ…人間だった…!
やはり、誰もクリアできなかったとのことでした。
結局、私の提示案で作り直し
ゲームは無事完成しました。
私もまだまだ修行中の身なので
大きな口は叩けませんが
もう一度ここに引用したいと思います。
ゲームデザイナーにとって一番重要なのは、最初に頭の中でゲームを作り上げて、しっかり遊んでみて、イメージを固めることだ
で、もうひとつの「障害物避けゲーム」
…これもね、酷かったんです。。。
つづく




